瞬間接着剤は、あっという間に壊れたものを直せる優れものです。
とはいえ、服や指に瞬間接着剤がついてしまうと面倒なことに…。
今回は瞬間接着剤の落とし方を徹底解説!
付着してしまった部分に合わせて、正しい落とし方をご紹介していきます。
どこについたとしても、すぐに対処すれば瞬間接着剤は案外簡単に落ちるもの。
問題は固まってしまった瞬間接着剤の落とし方です。
服についた瞬間接着剤がどうしても落とせそうにないなら、宅配クリーニングに頼むのも1つの手ですよ。
- 瞬間接着剤の落とし方
- 瞬間接着剤が付く前に気を付けたいこと
- 接着剤を剥がすときのポイント
瞬間接着剤は普通に洗濯しても落ちない
瞬間接着剤は、服についてしまった場合普通に洗濯をするだけでは落ちません。
いつも使っている洗剤では瞬間接着剤に効果がないのです。
固まる前であればまだ水やお湯で落とせる可能性がありますが、一度固まってしまえば落とすのは至難の業。
瞬間接着剤という名前の通り、乾くのはあっという間ですからすぐに対処することは難しいですよね。
洗濯する前に、瞬間接着剤がついてしまった場所にしっかりと正しい対処をすることが大切なのです。
瞬間接着剤がついてしまった場所それぞれの、正しい落とし方を解説していきます。
瞬間接着剤の落とし方
瞬間接着剤の落とし方には、機械的・物理的・化学的の3種類があります。
例えば、手に瞬間接着剤がついてしまったときに熱いお湯などに浸して落とす…これは物理的剥離です。
機械的剥離
瞬間接着剤がついてしまった箇所を、切ったり削ったりすることによって剥がす方法です。
ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系接着剤に効果的であり、力を加える事がポイントとなります。
物理的剥離
接着剤を加熱によって柔らかくして剥がす方法です。
ドライヤーや温水による加熱で瞬間接着剤を劣化させます。
逆にマイナス10℃まで冷やしてから、力を加えて引きはがす方法もあります。
接着剤の種類によって、取るべき剥がし方は変わってきます。
化学的剥離
化学薬品を使って、瞬間接着剤を剥がす方法です。
薬品によっては、瞬間接着剤だけでなく他の部分にも悪影響を及ぼすため使う際には注意が必要といえます。
瞬間接着剤の落とし方:服の場合
服に瞬間接着剤が落ちてしまったら、アイロンの熱を利用して瞬間接着剤を落とします。
【用意するもの】
- アイロン
- アイロン台
- あて布
【手順】
- 瞬間接着剤がついた部分の両側にあて布する
- 低温でアイロンがけ
- あて布に瞬間接着剤をすべてくっつけるまで繰り返す
冷えれば冷えるほど、瞬間接着剤は頑固に強力に固まってしまうもの。
冷たい水で洗っても意味はありません。
アイロンによる熱で、瞬間接着剤を服から引きはがすのです。
とはいえ、繊維の奥にまでしみ込んでしまっている場合は全て剝がせないため注意してください。
またアイロンは低温で、かけ過ぎないようにしましょう。
そもそも衣類がアイロンOKかどうかも確認しておきたいところです。
マニキュアの除光液でも落とせる
アセトンが含まれている除光液でも、瞬間接着剤を落とせます。
【用意するもの】
- 除光液
- コットン
- あて布(ガーゼなど)
【手順】
- 瞬間接着剤がついている部分に両側からガーゼをあてる
- コットンに除光液をつける
- 優しくコットンで汚れ部分を叩く
- ぬるま湯ですすぐ
固まってしまっている瞬間接着剤を溶かします。
アセトンが含まれていない除光液では意味がないため注意してください。
また衣類によっては除光液によって、大きなダメージを負ってしまうものもあります。
除光液を使う前に、一度色落ちテストを行っておくと良いでしょう。
また換気もしながらやると、気分が悪くなることもありません。
最後に40℃程度のぬるま湯ですすぐのも忘れずに。
色落ちテストのやり方
服の目立たない場所に、除光液を数摘たらしてみましょう。
それで色落ちしてしまう場合は、除光液を使うことはオススメしません。
瞬間接着剤の落とし方:手の場合
肌に瞬間接着剤がついてしまった場合、無理やり引きはがそうとすると大惨事になりかねません。
よって手に接着剤がついてしまったら、時間をかけてじっくり落とします。
【用意するもの】
- お湯
- 洗面器
【手順】
- 洗面器に40℃程度のお湯を張る
- 瞬間接着剤がついてしまった部分を浸す
- 優しく揉みながら剥がしていく
まずは瞬間接着剤をふやかすつもりで、しばらくお湯に浸してから剥がし始めるのがポイント。
位置的に洗面器で浸すことが難しければ、湯船に入りながらやるのも良いでしょう。
接着剤剥がしを使う
【用意するもの】
- 接着剤剥がし
【手順】
- 接着剤部分に剥がし剤をつける
- 2分ほど放置する
- ゆっくり剥がす
- ハンドクリームなどで保湿してあげる
専用の剥がし剤を使うのも効果的です。
使い方は記載されている通りにやるようにしましょう。
除光液と似てはいますが、より皮膚に優しいといえます。
家に1つは常備しておけると良いですね。
肌が敏感な方は、お湯でゆっくり地道に剥がすことをオススメします。
剥がした後は、ハンドクリームなどで保湿してあげましょう。
瞬間接着剤の落とし方:机の場合
机やテーブルなどに接着剤が落ちてしまったら、以下の手順・道具を用いて落としていきます。
【用意するもの】
- 剥離剤
- ラップ
- ガーゼ・雑巾
【手順】
- 接着剤部分に剥離剤を塗る
- ラップをかぶせて15分放置
- ラップを取り、ガーゼ・雑巾でふき取る
- 取れなければ再度繰り返す
ポイントは、ラップを上からかけて15分間放置することです。
剥離剤をきっちりしみ込ませて、瞬間接着剤を柔らかくしましょう。
机の素材によっては、剥離剤でダメージを与えてしまうこともあるため注意してください。
一回やっても取れなければ、何回か繰り返しましょう。
ある程度削ってしまうのもOK
机に瞬間接着剤がついてしまった場合、ある程度削り取ってしまうのもありです。
服や手に比べてある程度机は頑丈ですから、直接傷つけないようにだけ気をつければOK。
サンドペーパーやカッターなどで、出来るだけ薄く削り取っていきましょう。
まだ瞬間接着剤がついて時間が経っていないなら、定規などでも十分とれます。
ある程度削ったら、除光液や剥がし剤で残った瞬間接着剤を剥がし切りましょう。
瞬間接着剤の落とし方:プラスチックの場合
プラスチックに瞬間接着剤がついてしまった場合、慎重に落とす必要があります。
【用意するもの】
- サンドペーパー
- マスキングテープ
- コンパウンド
【手順】
- 接着剤がついた周りの部分をマスキングテープで保護
- 目の粗いサンドペーパーで接着剤を削る
- 目の細かいサンドペーパーで接着剤を削る
- キズがついてしまったらコンパウンドで磨く
例えば、剥離剤を使うと、プラスチックが溶けてしまう可能性があるため地道にサンドペーパーで削っていきましょう。
キズが付かないよう、マスキングテープやセロテープで関係のない部分は保護するのがポイント。
万が一プラスチックにキズがついてしまったときのために、コンパウンドも用意しておきましょう。
サンドペーパーは、目の粗いものと細かいものを用意しておけるとベストです。
お湯で剥がすのも1つの手
瞬間接着剤がついてしまったプラスチックを、沸騰したお湯に入れて取る方法もあります。
とはいえ、お湯によってプラスチックが溶けてしまう可能性がある点に注意。
お湯で剥がす場合は、逐一プラスチックの様子をチェックしておきましょう。
お湯に入れる前に、溶けても問題がない同じ素材のプラスチックで試しておくのがオススメです。
瞬間接着剤の落とし方:ガラスの場合
ガラスに接着剤が落ちてしまったら、以下の手順・道具を用いて落としていきます。
【用意するもの】
- 除光液
- コットン
- ラップ
- ガーゼ
【手順】
- 除光液をコットンに染み込ませる
- 瞬間接着剤が付着している部分にコットンをラップで覆うように貼り付ける
- 15分放置
- ラップとコットンを取り、ガーゼでこすり取る
ラップは除光液が蒸発しないように、覆うように貼り付けましょう。
アセトン入りの除光液でなければ、瞬間接着剤に効果はありません。
ガラスは傷つきやすいですから、ガーゼでこする際は慎重に優しくこすりましょう。
コットンが貼り付けられない場合は、マスキングテープで補強してあげてください。
接着剤を剥がすときのポイント
接着剤を無理やり剥がそうとすると、思わぬ弊害が発生してしまうかもしれません。
コーティングが剥がれる、破れてしまうなど余計悪い状態になりかねないのです。
接着剤を剥がす上での注意点・ポイントを確認しておきましょう。
- できるだけすぐ処置する
- 付着している部分が傷つかないように注意
- 水を通さない手袋をつける
- 換気を忘れずに
できるだけすぐ処置する
時間が経てば経つほど、瞬間接着剤は落ちづらくなってしまいます。
気づいたらすぐに落とす方法を実践しましょう。
後回しにしても何もいいことはありません。
完全に硬化してしまった接着剤を剥がすのはかなり困難です。
付着している部分が傷つかないように注意
どんな落とし方をするにせよ、瞬間接着剤だけでなく物や肌が傷つかないように気をつけましょう。
無理に剥がそうとせず、慎重に対処していってください。
確かに時間が経てば経つほど瞬間接着剤は落ちにくくなってしまいます。
固まる前になんとかしようとするあまりに、傷つけないようにしたいですね。
水を通さない手袋をつける
瞬間接着剤を落とす際は、水を通さない手袋を装着してください。
軍手などは、瞬間接着剤がついて化学反応を起こしてしまうとかなりの高温になってしまいます。
火傷しかねない温度になりますから、必ず水を通さない手袋を用意してください。
ポリエチレン製の手袋であれば安心です。
換気を忘れずに
剥がし剤や除光液などで瞬間接着剤を剥がす場合は、必ず換気をしておきましょう。
気分が悪くなってしまう可能性があります。
瞬間接着剤を取ろうとするあまり、熱中して換気を忘れることのないようにしてくださいね。
瞬間接着剤が付く前に注意したいこと
瞬間接着剤が今後つかないようにするためにも、自分でできる対策を知っておきましょう。
100%キレイに瞬間接着剤を落とせるとは限りませんから、そもそもつかないようにするのが一番ですよね。
- 汚れてもいい服・場所で作業する
- 手袋をはめておく
汚れてもいい服・場所で作業する
そもそも瞬間接着剤がついても問題がない服であれば、落とす必要もありません。
場所も同じことが言えますね。
作業する範囲が広くないなら、なにか瞬間接着剤がついても問題がないシート等を広げるのも良いでしょう。
もちろんシートと物がくっついてしまわないよう注意する必要はあります。
手袋をはめておく
瞬間接着剤を使う上で気をつけなければならないのは、肌に付着することです。
汚れても構わない作業用の手袋をはめると良いでしょう。
多少作業はやりづらくなるかもしれませんが、手に瞬間接着剤がつくよりはマシです。
どうしても素肌でやりたい方は、事前にハンドクリームを塗っておきすぐに瞬間接着剤を落とせる状態にしておくのがオススメですよ。
まとめ~瞬間接着剤の落とし方は簡単~
瞬間接着剤は、すぐに対処すればお湯でも落とせます。
時間が経ってしまうと、落とし方にも色々と工夫が必要になってしまうもの。
とにかくまずはすぐ洗い流すことを覚えておいてください。
それでも落ちなければ、今回ご紹介した落とし方を実践してみてくださいね。
服についた瞬間接着剤がどうしても取れない場合は、クリーニングに出しましょう。
プロに任せれば安心ですね。
お店まで持っていくのが面倒な方は、宅配クリーニングがおすすめです。