スキーウェア・スノボウェアを洗っていいか分からずに、そのままにしている方は多いのではないでしょうか。
実はスキー・スノボウェアはしっかりと洗うことによって、より長く使い続けることができるようになります。
今回は、みなさんの大事なウェアを長く使っていくための洗い方について紹介していきます。
- 着終えたスキー・スノボウェアはすぐに洗濯が必要
- スキーウェアを洗濯する方法
- 洗濯による撥水加工への影響
着終えたスキー・スノボウェアはすぐに洗濯が必要
スキーやスノボをしても、雪でぬれただけで見えるでしょう。
しかし、スキーを楽しんでいる最中にはとても多くの汗をかいているうえに、転んだ際に土や雪がたくさん付着しているのです。
このようなことが原因で汚れてしまったウェアをそのままにしておくと、ウェア自体の耐水性が落ちてしまうだけではなく、カビなどが生えてしまうこともあります。
劣化を防ぐために、最も好ましいのは使うたびに洗うことです。
スキーシーズンに高頻度でゲレンデに行く人は、なかなか使う度に洗うのは難しいかもしれません。
しかし、最低でも1シーズンに一回はあらってケアを行うのが、長期的に使っていくポイントになります。
スキーウェアを洗濯する前に確認する事
スキー・スノボウェアを長持ちさせるコツは、こまめにきれいに洗って清潔を保つことです。
しかし、どのウェアでも洗うことができるわけではないので注意しましょう。
ウェアを洗う前に二点確認しておく必要があります。
- 洗濯表示の確認
- 色落ちの有無の確認
洗濯表示の確認
スキー・スノボウェアのほとんどのものに撥水加工が施されています。
しかし、スキー・スノボウェアの撥水加工の中にも洗濯や手洗いが可能なものとそうでないものがあります。
洗濯表示に桶にバツが表示されたものは水洗いが出来ない製品のため、自宅での洗濯が行えません。
クリーニング店などに相談する必要があります。
また、P・W・Fのいずれかが丸で囲まれたマークがある場合も自宅で洗うことができない物になるので注意してください。
洗うことのできる洗濯表示マークは以下の2つです
- 桶に水が入っていて中に数字が書いてあるもの
- 桶に水が入っていてそこに手をいれたマークがある
①のマークが書いてあった場合は洗濯機で洗濯できます。
中の数字は洗濯する際の上限の水温をあらわしています。
②のマークが書いてあった場合は手洗いでのみ洗濯が可能という意味です。
色落ちの有無の確認
スキーウェア・スノボウェアを洗濯する際にもう一つ気を付けなければいけない点が色落ちです。
洗濯表示で洗濯が可能なウェアでも色落ちする可能性はあるので注意しましょう。
色落ちの有無の確認方法は以下の通りです。
- 洗濯に使う洗剤
- ティッシュ
- ウェアの目立たない部分に洗剤を少量付ける
- 10分程待つ
- 付着させた洗剤をティッシュでふき取って色が着くか確認する
この手順でふき取った際に色がついていた場合は、色落ちする可能性が大きいです。
クリーニング店に経緯を説明した上で相談しましょう。
スキーウェアの洗濯方法
スキー・スノボウェアが洗えることが確認できたら、洗濯しましょう。
ここでは、洗濯機で洗濯する方法と手洗いで洗濯する方法の2つを紹介します。
洗濯機で洗濯する方法
- おしゃれ着用の中性洗剤
- 洗濯ネット
- タオル
- 型崩れ防止のためにウェアのマジックテープ・ファスナー・ボタンをすべて閉じる。
- 部分汚れなどがある場合は洗剤の現役を付けてタオルでたたく
- 汚れている部分が表になるように畳んでからネットにしまう
- 洗濯表示に従ってドライコースまたは手洗いコースで洗う
洗濯機で洗濯を行う際には、ウェアの生地へのダメージや色落ちを防ぐために、中性洗剤の利用がおすすめです。
また、他の洗濯物とは分けて洗濯を行う様にしましょう。
防水性衣料は水を通さないため、洗濯槽の中に水が溜まってしまい、その水が脱水時に急激に移動することで洗濯槽の回転バランスが崩れ、異常振動を引き起こすと考えられているといいます。
その為、小さい洗濯機で洗濯を行ってしまうと、撥水加工が原因で容量が洗濯機が故障してしまうことがあります。
もし不安な場合は、コインランドリーの大容量洗濯機で代用することができるので、コインランドリーを利用するのもおすすめです。
手洗いで洗濯する方法
ウェアを痛めるのが不安な場合は、手洗いがおすすめです。
- おしゃれ着用の中性洗剤
- ウェアが入る大きさの容器(洗面台または浴槽でも可)
- タオル
- ウェアが入るサイズの容器に水またはぬるま湯をため、おしゃれ着用の中性洗剤を入れて混ぜ合わせる
- 型崩れを防ぐためにファスナー・マックテープ・ボタンをすべて閉じる
- 容器の中で何回か沈めたり、浮かせたりして押し洗いを行う
- 押し洗いが済んだら、洗剤の泡が出なくなるまでしっかりと水ですすぐ
- 大きなタオルを用意して、しっかりと水を吸い取る
手洗いで洗濯する際に注意しなければいけない点は2点あります。
1つ目は、容器に準備する水にお湯は使わないようにしましょう。洗濯表示の表記を参考にしましょう。
2つ目は、容器の中で押し洗いをしている際にあまり持ち上げすぎない事です。水を含んだウェアを持ちあげてしまうと、水圧によって生地が傷んでしまう可能性があります。
スキーウェア洗濯による撥水加工への影響
洗濯をする際に最も気になるのが、撥水加工の劣化の有無でしょう。
実際にこの理由で、何年も乾燥しか行わずにウェアを着用してきた人も多いのではないでしょうか。
しかし、スキーやスノボを楽しむとたくさんの汚れが付着します。
放置によって発生するカビや汚れの蓄積による劣化の方が、撥水加工に大きなダメージを与えることになるのです。
スキーウェアを乾かす際のポイント
スキーウェア・スノボウェアは保温性の観点から厚みを持った構造になっており、非常に乾きにくくなっています。
ここでは少しでも早く乾かすポイントについて紹介していきます。
風通しの良いところで乾かす
少しでも早く乾かす為には、風通しを良くするのがポイントです。
風通しの良い場所に乾かしておくのはもちろんですが、ハンガーのかけかたにもポイントがあります。
ジャケットは厚みのあるハンガーで、ズボンはピンチハンガーで筒状にしてあげることで内側に空洞を作ってあげましょう。
また、スキー・スノボウェアは構造上内側の方が水を多く含むようになっているため、裏返しにして、チャックなどをあけて干すようにしましょう。
ここで注意しなければいけないのは、早く乾かそうとしてストーブを近づけてはいけないという点です。
特に、ゲレンデの宿舎には防寒のためにストーブなどが設置されている所が多いです。
しかし、ストーブに当てると生地が傷んでしまうだけでなく、火事の原因になることもあるので使用は避けましょう。
乾燥後は撥水スプレーをかけよう
ウェアを乾燥させた後には、全体に薄く撥水スプレーを吹きかけておくと、撥水加工が長持ちしてウェアの寿命が長くなります。
スプレーをした後は、もう一度風通しの場所にかけて乾燥させればお手入れ完了です。
ここで気を付けなければいけない点は2点あります。
1つ目は、スプレーでシミになりやすいのかをスプレーを塗布する前に確認する必要があることです。
ウェアによっては、スプレーが非常にシミになりやすいものもあるので、塗布する前に目立たない部分に一度かけてみてシミになっていないかを確認するようにしましょう。
2つ目は、防水スプレーを塗布してしまわないようにする事です。撥水スプレーと防水スプレーは非常に似ています。
しかし、撥水スプレーは生地の表面で水をはじくのを目的にしているのに対し、防水スプレーは生地の内部に水が浸透しないことを目的としています。
防水スプレーを塗布してしまうと、ウェアの通気性を悪くしてしまうので、間違えて使用しないように注意しましょう。
撥水スプレーの塗布が終わって乾燥したら、スキー・スノボウェアのお手入れは完了です。
空気が籠った場所にしまい込んでしまうとカビが発生してしまうので、風通しが良い場所か、頻繁に開け閉めするクローゼットに、ジャケットとズボンを同じハンガーにかけて保存しておきましょう。
もし干す場所に困った時は、完全密閉型のパックの中に収納して保存を行っても大丈夫です。
日ごろのスキーウェアお手入れ方法
スキー・スノボウェアはシーズンにしか着用しないものの、決して安い買い物ではないので長持ちさせたいです。
その為にはもちろんこまめに洗うのは勿論のこと、日ごろのお手入れも重要になってきます。
劣化の大きな原因は汚れの蓄積や、カビの発生です。それらを防ぐために、以下の2点に気を付けるようにしましょう。
- こまめに泥汚れや食べこぼし、油汚れなどを落とすようにする
- 濡れた状態で放置せず、風通しの良い場所に干す
特に部分汚れの汚れ落としには食器用洗剤などがおすすめです。
とはいえ、上記のようにお手入れを行っていても、劣化というのは進んでいくものです。
もし、ウェアの表面が零れ落ち、白い粉などが落ちるようになったら交換のサインなので、買い替えを検討しましょう。
スキーウェア・スノボウェアは洗濯方法が大事
この記事では、スキー・スノボウェアの洗い方から日ごろのお手入れの方法まで紹介させていただきました。
冬の短い期間しかできないウィンタースポーツであるスキー・スノボだからこそ全力で楽しめるように準備しておきたいです。
思った以上にデリケートなスキー・スノボウェアですが洗い方さえ知っていれば安心してケアできます。
ぜひ綺麗な状態でスキー・スノボを満喫しましょう。