「飲み会で付いたタバコの臭いを何とかしたい!」
「洗えない衣類に付いた臭いって消臭スプレーを吹きかけるだけで落ちるの?」
「居酒屋」などの飲みの席で喫煙OKな場所に行けば、至る席から漂うタバコの臭い。
服や髪に付いて帰宅後すぐ洗濯すれば問題ありません。
また、「洗濯できない衣類」に臭いが付いてしまった時の消臭方法といえば、やはり「消臭スプレー」を吹きかけるのが一番です。
しかし、この方法を用いてもタバコの臭いは頑固で落ちにくく、逆に臭いがきつくなります。
そこで今回は、服に付いた頑固なタバコの臭いを消す方法と誰でも簡単にできる予防策をご紹介します。
【この記事を読んで分かること】
- タバコの臭いの原因
- 服に付いたタバコの臭いを消す方法6選
- 対タバコの臭い予防策
- 芳香剤や香水は臭い消しには向かない
- 頑固な臭いは「クリーニング」に依頼する
小さな工夫一つで臭いを落とせるほか、予防にもなりますのでぜひ試してください。
タバコの臭いの原因

ここではタバコの臭いが落ちにくいといわれる「原因」を解説します。
タバコの臭いは「複合臭」
分煙化が進んでなお、気が付けばタバコの臭いが服に付いていることがよくあります。
喫煙者にとって苦にならない臭いでも、非喫煙者にとっては気になる臭い。
消臭剤を使えばいい思われがちですが、タバコの臭いは簡単に落ちません。
なぜ落ちにくいと言われるのか。その原因は、タバコの臭いがニコチンやアセトアルデヒド、タールなどさまざまな成分が入り混じってできる「複合臭」だからです。
よく「タバコの臭い=ヤニ」とイメージされる方が多いですが、ヤニはタバコの臭いに含まれる成分の1つにすぎません。
ついては、臭いの元になっている成分が繊維の奥にまで浸透してしまうので、消臭剤だけでは落としきれないというわけです。
タバコの臭いって時間が経っても落とせるのか?
喫煙OKの場所、喫茶店や居酒屋に一時だけ居たとしても、タバコの臭いは服に付いています。
しかし、「ほんの一時だけ」であれば、服の表面上にしか臭いが付いていないので簡単な手入れで落とせます。
しかし、仕事柄、常にたばこの煙が立ち上っている場所では、繊維の奥まで臭いが浸透しているので落とすのは難しいです。
さらに時間が経過していればタバコの臭いは、服の繊維に浸透して消臭スプレーだけでは落とすのが困難です。
それが「洗濯できない衣類」であれば、状況は最悪なものです。
タバコの臭いを落とすなら、その日のうちに手を打っておくべきです。
服に着いたタバコの臭いの消し方

ここからは、服に染み付いたタバコの臭いを消す方法を6つご紹介します。
スチームアイロンによる水蒸気
まずは「スチームアイロン」や「スチーマー」から出る水蒸気を、服に当ててタバコの臭いを消す方法です。
この方法はスーツやコートなど「洗濯ができない衣類」に対して有効な方法です。
タバコの臭い成分の多くが、水に溶けやすい「水溶性」です。
水蒸気を吹きかけることで、臭いが吸収されて追い出されます。
臭いが消えたら風通しのいい場所に吊るして乾燥させましょう。
重曹による漬け置き
次は「重曹」に溶かしたぬるま湯に漬け置きして消臭する方法です。
この方法は「洗濯できる衣類」に付いたタバコの臭いを消すときに有効な手段です。
タバコの臭いは、オシャレ着用中性洗剤を用いて洗濯しても落ちません。
そこで使用するのが、この方法です。
「重曹」を用いた漬け置きの手順は、以下の通りです。
【重曹漬け置きの手順】
- 洗濯桶orボウルに40℃前後のぬるま湯を張る。
- その中に重曹を大さじ3~4杯入れてかき混ぜる。
- 重曹水が完成したら、タバコの臭いがする衣類を入れて約1時間放置する
- 時間になったら重曹水から取り出し、いつも通り洗濯する。
以上で、重曹を用いた漬け置き処理は完了です。
洗濯をし終えたらすぐに衣類を干しましょう。
放置すると、雑菌が繁殖して別の臭いがし始めます。
浴室の湯気
次は入浴後の浴室に1~2時間吊るしておく方法です。
この方法は、スチームアイロンやスチーマーと同じように、衣類に「水蒸気」を当てて臭いを消す方法になります。
入浴後の浴室には、湿気が溜まっているのでスチームアイロンをかけるのが手間だという方におすすめです。
ただし、蒸気の度合いによって衣類そのものが湿り気を帯びるので、1~2時間ほど吊るして臭いが取れたら風通しのいい場所に移して乾燥させましょう。
服を上下に強く振り回す
次は「物理的」に臭いを消臭する方法です。
特別な道具を必要とせず、ただ臭いが付いた服を上下に振り回すだけです。
この方法は、タバコの臭い成分が服の繊維に浸透する前に有効な手段です。
ただし、完全消臭ができるというわけじゃありません。あくまで臭いが浸透する前の応急処置です。
据え置きタイプの消臭剤・消臭スプレー
次は「据え置きタイプの消臭剤・消臭スプレー」を用いた方法です。
【消臭スプレー】
服に付いた臭いを消す方法と言えば、やはりこの方法を選択される方が多いです。
「消臭スプレー」は、ムラなく服に吹きかければ消臭が完了です。
【据え置きタイプの消臭剤】
「据え置きタイプの消臭剤」を用いて服に付いた臭いを消す方法は、「大きめのビニール袋にタバコの臭いが付いた衣類と据え置きタイプの消臭剤を入れて1~2時間ほど放置する」です。
時間になったら、袋から消臭剤と衣類を出して陰干しします。
革製品には「レザークリーナー」で消臭
最後は、レザージャケットなどの「革製品」に付いたタバコの臭いを消す方法です。
革製品に付いたタバコの臭いは、革製品に適した「レザークリーナー」を塗布して消臭します。
代用品として消毒用アルコールや薄めたお酢を用いて消臭する方法もありますが、生地に浸透して傷める可能性があります。
消臭スプレーや水蒸気を吹きかけるのも、同様の理由です。
レザークリーナーを塗布した後は、陰干しして、保湿として「レザークリーム」を塗布して仕上げに撥水スプレーを吹きかけてあげれば完了です。
臭いを寄せ付けない予防策

ここからはタバコの臭いを服に付けないための予防策です。
外出前に消臭スプレーを一振り
外出問わずケータイできる小型消臭スプレーを持っておくと、外出中でも気になる臭いを消せます。
しかし、ケータイタイプのものでも常時持っておくのは荷物です。
そこで外出前に消臭スプレーを吹きかけておきましょう。
事前に吹きかけておくことで、消臭スプレーの成分が衣類の繊維に浸透して、コーティングの役割を果たします。
定期的に陰干し
次は定期的に陰干しをすることです。
消臭効果があるほか、雑菌が繁殖で発生する臭いを日常的に防げます。
加えて、一日中着ていた衣類は、下着やシャツを通して浸透した汗や皮脂汚れを吸っていますので、1日風にさらして生地を乾かしましょう。
タバコの臭い消臭と併せて雑菌の繁殖を抑制できます。
服に付いたホコリやゴミを取っておく
タバコの臭いは服の繊維だけに、浸透するとは限りません。
服に付いている目に見えないゴミやホコリにもタバコの臭いは染み付きます。
特にスーツやコートなど、ゴミやホコリが付きやすい衣類は要注意です。
外出前や外出後は、コロコロクリーナーやブラシを用いて、服に付いたゴミやホコリを落としてあげましょう。
落とした後に、消臭スプレーを吹きかけて繊維にコーティングしてあげると、タバコの臭いや汚れに対する高い防御力を発揮します。
飲みの場では畳んですぐそばに置く
居酒屋など、個室が設けられている飲食店では、ハンガーにその日着てきたコートやジャケットを吊るすのが通ですが、この状況こそコートやジャケットにタバコの臭いが付いてしまう原因です。
着てきたコートやジャケットをタバコの臭いから守る方法は、畳んで自分のそばに置くことです。
畳むと型崩れするもの以外は、極力畳んで自分のそばに置くと臭いが付きにくいです。
タバコの臭い消しに「芳香剤」「香水」は逆効果

最後はタバコの臭いを消す方法「消臭剤・消臭スプレー」を用いるときに、気を付けることです。
タバコの臭いと合わさってよりきつくなる
一言で「消臭剤」といっても、香りがある「芳香剤」や「香水」、香りがしない「無香料」のものがあります。
「タバコの臭いを消すなら、いい匂いがするものにしよう」
ということで、香り付きのものを使用する方がいますが、それは大きな間違いです。
タバコの臭いが付いているものに、芳香剤や香水などの匂い付きのものを使用すると、ニオイが上塗りされ反ってきつい臭いになります。
タバコの臭いを「無臭化」するならば、「無香料」のものを使用するのがおすすめです。
【無香料の製品例】
- リセッシュ 除菌EX(花王)
- HYGIA 除菌・消臭スプレー(LION)
- ランドリン ファブリックミスト(ネイチャーラボ) など
消臭スプレーを選ぶなら「非粘性」のもの
消臭スプレー選びでもう1つ大切なのが、消臭効果を持つ液体に「粘性」があるかないかです。
消臭液に「粘性」があると、臭いの原因である臭い成分を寄せ付け、反って臭いが取れにくくなり、きつい臭いがします。
また予防策で粘性があるものを使用した場合も、臭いを防ぐどころか逆に集めてそのまま繊維に浸透します。
そのため、消臭スプレーを選ぶときは「無香料」のものであると同時に、「非粘性」の消臭液のものを選びましょう。
粘性の有無は一度手に吹きかけて、それを指で擦ってみると分かります。
実際に触って擦ってみて、水のようにサラサラであれば、それは非粘性の消臭液を使用している製品です。
どうにもならないときはクリーニングに依頼!

ここまで自宅で簡単にできるタバコの臭いの消し方・予防策をご紹介してきました。
しかし、自宅じゃ洗えない衣類の繊維に浸透した臭いを完全に消したいときは、「クリーニング」に依頼しましょう。
クリーニングに依頼すれば、頑固なタバコの臭いを完全に消臭します。
この時、注意すべき点があります。
それが依頼内容です。
スーツやコートなど「水洗いできない衣類」をクリーニングに出すときは、水を使用しない「ドライクリーニング」でお願いするのが通です。
しかし、タバコの臭いは水に溶けやすい「水溶性」の汚れです。
そこで選ばれるのが「ウェットクリーニング」です。
「ウェットクリーニング」は、本来「ドライクリーニング」すべき衣類に付いた水溶性の汚れを落とすために生まれたクリーニング方法です。
具体的には、洗濯液を水代わりに使用して汚れを落とします。
ただし衣類によって、このクリーニング方法が使用できない場合があります。
その時は、クリーニング店に「タバコの臭いを消したい」と説明すれば、問題ありません。
まとめ~まめな手入れでタバコの臭いを徹底ブロック!~

以上が、服に付いたタバコの臭いを消す方法とその予防策のご紹介でした。
今回の内容をまとめると以下の通りになります。
- タバコの臭いは「複合臭」
- 時間が経ったものは落ちにくい
- タバコの臭いは水溶性
- 臭いは「水蒸気」「陰干し」「消臭スプレー」「重曹の漬け置き」で消せる
- あらかじめ衣類に消臭スプレーをしておくとコーティング効果を得られる
- 消臭スプレーは「無香料」で「非粘性」のものを使用する
- 臭いが消えないときは、クリーニング店に依頼する!
服にタバコの臭いが付いていると、周囲の方たちを不快にさせるほか、大切な服そのものをダメにします。
ましてや、仕事着となるスーツから臭いがすれば、あなたの印象は悪くなる一方です。
タバコの臭いを消すなら、消臭スプレーを吹きかけるのが一番です。
しかし、繊維の奥まで浸透した臭い成分をも、徹底消臭できているとは言い難いです。
やはり臭いを消す一番の方法は「洗濯」して、臭い成分そのものを洗い流すのがおすすめです。
ただし、自宅で洗濯しても臭いが消えない、水洗い不可能というときは、クリーニングに依頼しましょう。