高級感溢れる素材といえば「ベロア」と思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
ベロアは高級感溢れる分、洗濯や保管には気を付けなければいけないことや、やってはいけないことがあります。
今回はベロアの失敗しない洗濯方法から保管方法まで詳しく解説しています。
是非参考にしてみてくださいね。
ベロアとはどんな生地?
肌触りが良く、毛布やパジャマなどでも使用さることの多いベロア素材ですが、そもそもベロア生地とはどのような生地なのでしょうか?
羽毛を持ち光沢があるのが特徴
ベロア生地は羽毛を持ち光沢があることが特徴です。
実は、ベロアの定義と言われると非常に曖昧で、サイトによっては定義が異なる場合があります。
「ベロア」という特定の素材があるわけではないので難しいですが、織物生地を起毛させることで、毛羽立ちを強くした生地のことをベロアと言います。
撫でると繊維がとても柔らかく、気持ちの良い手触りなので、滑らかなドレープを作り出してくれます。
ベロア生地の長所と短所
ベロアは高級感溢れる良い素材で、メリットもありますがデメリットもあります。
どのようなメリット、デメリットがあるのかを知っておきましょう。
知っておくことで対策が出来るかもしれません。
長所
- 高級感、光沢感がある
- とても柔らかく、織られていて伸縮性がある
- 大人から子供までの洋服に、多く使用されている
- 最近ではファストブランドでも購入可能
- 着心地よく、カジュアル
- あたたかい
- 柔らかいドレープを作り出す
短所
- 洗濯表示によっては、洗濯機で洗えない
- 保管するときは工夫が必要
- お手入れのコストがかかる
- 洗濯方法によっては縮んでしまう
- ホコリを吸収しやすいので汚れやすい
- 使用する際に擦り切れたり、傷みやすい
ベルベットとベロアの違いは?
ベルベットとベロアはパッと見、似ていてわかりにくいですよね。
一番分かりやすい違いは、ベロアは伸縮性があるのに比べ、ベルベットは柔らかいですが、伸縮性はほとんどありません。
素材などから見て詳しく解説すると、ベルベットは「織物」で、経糸でパイルを作る「縦パイル織」に分類されます。
毛足はベロアも長く厚みがあり、伸びるのが特徴なので、分からない場合は軽く引っ張ったりして確認してみましょう。
ベルベットと比べ、伸びたらベロアの可能性が高いです。
ベロア生地の洗濯は自宅でできる?
ベロア生地は洗濯ができるものとできないものがあります。
「水洗いNG」のマークがあるもの以外は、洗濯機、手洗い共に可能なのでベロアを洗濯する際は必ず確認しましょう。
ベロア生地を洗濯機で洗う方法
まず、ベロア生地を洗濯機で洗う方法をご紹介します。
準備するものから、手順まで書いてあるので正しく洗いましょう。
用意するもの
- 洗濯ネット
- おしゃれ着用中性洗剤
- 柔軟剤
ベロア洗濯・洗濯機の手順
- 衣類を裏返し、洗濯ネットに丁寧に入れます。
- ドライコース(もしくは手洗いコース)などの弱水流コースで洗います。
- 脱水時間は普段より短めの設定(1~2分)でします。
- 風通しの良い場所で陰干しをする。
ポイント
ベロア生地は非常に水に弱いことが特徴なので、水につかっている時間をできる限り短くしましょう。
そうすることで生地への負担を減らすことが出来ます。
ベロア生地を手洗いで洗う方法
ベロア生地を手洗いで洗う方法をご紹介します。
洗濯機とはまた違う洗い方ですので確認しましょう。
用意するもの
・ぬるま湯入りの洗面器
・おしゃれ着用中性洗剤
・柔軟剤
・洗濯ネット
ベロア洗濯・手洗いの手順
1. ぬるま湯入りの洗面器におしゃれ着用中性洗剤を適量溶かします。
2. 服を裏返してから、優しく押すように洗っていきます。
(中まで洗剤をしっかり染み込むまで洗います)
3. 泡が出なくなるまで水を入れ替えながらすすぎます。
4. バスタオルなどにはさみ、水気をとります。
5. 脱水時間を普段より短めの設定(1~2分)にして行う。
6. 風通しの良い場所で陰干しをする。
ポイント
ベロア生地は傷みやすいので、手洗いで洗う際はゴシゴシ擦らず優しく洗いましょう。
優しく洗うことも長持ちの秘訣です。
ベロア洗濯におすすめの洗剤は?
ベロア生地は非常にデリケートなので、洗濯をする際は負担の少ないおしゃれ着用洗剤がおすすめです。
ボールド 液体 香りのおしゃれ着洗剤
ボールドの「香りのおしゃれ着洗剤」は柔軟剤が入っているため、ベロアの特徴であるふわふわとした毛並みを保ったまま洗濯してくれます。
また、香りも強すぎず柔らかな香りなのでベロア洗濯に使えるおすすめの1つです。
エマール アロマティックブーケの香り
花王の「エマール アロマティックブーケの香り」は、何度洗濯をしても大きなダメージがない優しい洗剤です。
カレーやコーヒーなど濃い汚れは落ちにくく、洗浄力は普通ですがベロア生地を洗うには十分です。
アクロン 洗たく用洗剤
アクロン独自のキレイ修復洗浄が洗いながら服の伸び、ヨレ、ダメージをケアして整えてくれるので、何度洗っても新品感がつづく洗剤です。
ダメージが少し気になったりする方にはおすすめの洗剤です。
ベロア洗濯後の正しい干し方
一番の注意点はベロア地を洗濯し、脱水した後は必ず早く干すことです。
ベロアは水に弱いので早く干すことにより、ダメージを抑えることが出来ます。
干す際は優しく振り、空気に触れさせた後、軽く引っ張りしわを伸ばしましょう。
干したら掌で毛並みを撫でて揃えれば、後は完全に乾くまで待ちましょう。
ハンガーで乾かす際は、型崩れをしないように厚手のハンガーで乾かすことをおすすめします。
秋冬物のベロア生地は濃い色に染めているものが多いため、日焼けをしないように風通しの良い場所で陰干ししましょう。
日焼けをしないように陰干しをすることで衣類が縮んでしまうこともありません。
干した後はアイロンがけを行いますが、ベロア生地は熱に弱い為、直接あてると痛みや縮む原因になります。
アイロンがけを行う時はスチームアイロンを使用します。生地から2〜3cmほど離してアイロンがけをしましょう。
ベロア素材は乾燥機にかけてはいけない
ベロア素材は乾燥機にかけると傷んだり、縮んでしまう可能性があるのでやめましょう。
ベロア生地の保管方法
ベアロは保管方法も注意しなければなりません。
何年もきれいに保てるように保管方法も把握しておきましょう。
ベロアはハンガーに吊るした状態で保管
ベロア生地を保管する際に一番良い方法は、ハンガーに吊るして保管することです。
収納ケースや引き出しに入れておくと、押しつぶされてしまうので毛並みが立たなくなってしまい、光沢が失われてしまうので避けましょう。
ハンガーでの保管は場所をとってしまいますが、しわを極力付けないまま保管が出来ますし、押しつぶされることもないので安心です。
ハンガーで保管する際は、しわなどが付かないように厚手のハンガーを使用しましょう。
収納ケースにしまう場合は柔らかく軽い物でまとめる
もし、ハンガーで吊るして保管するほど場所に余裕がない場合は、収納ケースや引き出しにしまうのは仕方ありません。
収納ケースや引き出しにしまう際は柔らかく軽い物でまとめ、詰めすぎずに保管しましょう。
柔らかく軽いものでまとめることで、衣類の押しつぶし合いを避けることが出来ます。
クリーニングに出してから保管する
洗うのが怖かったり、自分で洗う自信のない方はクリーニングにだすことをおすすめします。
季節ものでしまっておく場合は、虫食いの被害などにあってしまうこともあります。
虫食いなどの被害にあわない為にも、しっかりと汚れやホコリなどを落とし、きれいな状態で保管できるようにクリーニングに出しましょう。
少しでも試着したらブラッシングをする
ベロア生地はホコリが付きやすい為、外出した時などに汚れてしまいます。
汚れやホコリを放置してしまうと、生地を傷める原因になってしまいます。
放置はせず、必ず専用のブラシでブラッシングをしましょう。
もし、専用ブラシがない場合は毛玉取りを使用したり、食器用のスポンジで汚れを取るのもおすすめですよ。
ガムテープでも取れますが、ホコリや汚れと一緒に毛自体もとれてしまう恐れがあるのでおすすめできません。
生地を復活させる方法
久々に出したベロア生地、光沢が失われてしまったり、毛並みが立たなくなっていたりしていたらショックですよね。
しかし、光沢が失われてしまったり毛並みが立たなくなってしまった場合でも直せる方法があるのでご紹介していきます。
バスルームに干そう
しわがついてしまい、光沢がなくなってしまったベロア生地はバスルームに一晩だけ干してみましょう。
お風呂の湿気でしわが伸び毛並みが自然に立ち上がります。
しかし、ベロア生地は水に弱いのでバスルームで干した後は必ず風通しの良いところで陰干しをしましょう。
スチームアイロンをあてよう
ベロア生地の毛並みが寝てしまった場合は、スチームアイロンをかけることで直すことが出来ます。
直接はあてず、2~3cmほど離して使用しましょう。
直接あててしまうと、熱と圧によりベロア生地が傷んでしまいますが、スチームアイロンの蒸気のみであれば、毛並みの立ち具合が戻ります。
スチームアイロンをかけた後は、ハンガーに吊るしたまま丁寧にブラッシングをしましょう。
ベロア洗濯は自宅でできる!
ベロアは自宅でも洗濯はできますが、水洗いNGということもあるので必ず確認してから洗濯をしましょう。
もし縮んだり毛が立たなくなっても直すことが出来ますが、正しい方法で行わないと傷んでしまう可能性があるので注意して下さいね。
傷んだりしないようにまずはしっかりとした保管方法を覚えて、高級感のあるベロア生地を長く使いましょう。