身の回りの色々なアイテムに使われている「ファスナー」。
ファスナーが噛んでしまい、取れなくて困った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回ご紹介するのは、ファスナーのトラブルの対処方法です。
ファスナーの構造や噛んでしまう理由、噛んだ時の対処法、予防方法まで詳しく解説していきますよ。
今まさに噛んだファスナーがある方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
【この記事で分かること】
- ファスナーの構造と機能について
- ファスナーが噛んだ時の対処方法
- 噛んだファスナーの対処をする際の注意点
- ファスナーが噛まないようにする方法
- ファスナーを閉めても開いてしまう時の対処方法
ファスナーの構造と機能
噛んでしまったファスナーを直す前に、構造や機能を知っておくとやりやすくなりますよ。
ファスナーは以下の3つで構成されています。
- スライダー:ファスナーの持ち手部分のパーツ
- エレメント:ファスナーのギザギザしたレール部分
- ファスナーテープ:外側の布部分
スライダーは、上下に動かすことでファスナーを開け閉めする部分。
エレメントは、ファスナーのギザギザした部分で、左右のエレメントを組み合わせることで開閉する役割を果たしています。
そして、ファスナーテープは、エレメントの外側の布の部分です。
ファスナーが動かなくなる原因としてよくあるのが、スライダーやエレメントに布が挟まってしまうこと。
スライダーと布の間に隙間を作ることで、うまく動かせるようになることが多いですよ。
ファスナーが噛んだ時の対処方法
それでは、具体的にファスナーが噛んだときの対処方法を見ていきましょう。
- 生地を引っ張って噛み込み部分を外す
- ファスナー部分をドライヤーで温める
- オイルやワセリンを塗って滑りをよくする
- ペンチを使って噛んでいる部分を広げる
生地を引っ張って噛み込み部分を外す
ファスナーが軽く噛んでいる場合の対処方法からご紹介します。
まず、引っかかっている生地を横に引っ張ってください。
強く引っ張るとファスナーが壊れることがあるので、軽い力で引っ張ってくださいね。
横に引っ張りつつ、巻き込まれている生地が少ない方向にスライダーを動かすと、噛んだ部分が外れます。
ファスナー部分をドライヤーで温める
2つ目は、ドライヤーを使用する方法です。
ドライヤーでファスナーを温めると柔らかくなり、引っかかった部分が取れやすくなります。
温めた後は火傷しないように注意しつつ、ファスナーを動かしてみましょう。
オイルやワセリンを塗って滑りをよくする
オイルやワセリンを使って滑りを良くする方法もあります。
エレメント部分にオイルやワセリンを塗り、噛んでしまった方向とは逆にファスナーを動かしてください。
ファスナーが滑って噛んでいる部分が外れます。
ペンチを使って噛んでいる部分を広げる
最後は、ペンチを使う方法です。
スライダーの隙間を広げると、噛んでいる生地が取れやすくなりますよ。
ただし、この方法は失敗するとファスナーが壊れてしまう可能性もあるので、最終手段として考えてください。
噛んだファスナーの対処をする際の注意点
噛んだファスナーの対処をする時には、いくつか注意点があります。
- オイルなどをつける際は生地に付かないように
- どうしても治らないなら無理に外そうとしない
- プラスチック製は金属製より繊細なので注意
オイルなどをつける際は生地に付かないように
オイルなどをつける際には、服の生地につかないように気をつけましょう。
生地にオイルが付くと、油なので取れにくいシミになってしまうことがあります。
もし生地に付いてしまったら、すぐに拭き取ってくださいね。
どうしても直らないなら無理に外そうとしない
ファスナーが噛んでしまったときは、力任せに外そうとするのはやめましょう。
無理に引っ張ったり力を入れて動かそうとすると、ファスナーが壊れてしまうことがあります。
どうしても外れないときは無理せず、修理業者に見てもらいましょう。
プラスチック製は金属製より繊細なので注意
ファスナーは、大きく分けて4種類あります。
- 金属製ファスナー:エレメント・スライダーが金属
- プラスチック製ファスナー:カラーバリエが豊富
- 樹脂製(コイル)ファスナー:軽くて柔軟性がある
- ビスロンファスナー:軽いだけでなく、金属と同等の耐久性がある
この中でもプラスチック製のファスナーは繊細なので、修理時には注意が必要です。
熱に弱く耐久性も低いので、特に力を入れずに優しく扱いましょう。
プラスチック製のファスナーが酷く噛んでしまった場合は、自力で直すと壊れやすいので、修理業者に依頼したほうが安全です。
ファスナーが噛まないようにする方法
それでは、次にファスナーを噛まないようにする予防方法について見ていきましょう。
- ファスナーを定期的に掃除する
- バッグに物を詰め込んだり、ファスナーを閉めたまま服を脱いだりしない
- 動きが悪くなってきたらオイルを塗ってみる
ファスナーを定期的に掃除する
ファスナー部分の汚れがあることが、スムーズに動かない原因になっていることも。
定期的にファスナーを掃除し、汚れを取り除くようにしましょう。
バッグに物を詰め込んだり、ファスナーを閉めたまま服を脱いだりしない
バッグに物を詰めすぎたり、ファスナーを閉めたまま服を脱いだりすると、ファスナーに無理な力がかかることがあります。
スライダーやエレメントが変形して噛みやすくなるので、ファスナー部分に力がかからないように扱いには気をつけましょう。
また、開閉する時も勢いをつけず、なるべくゆっくり閉めてくださいね。
動きが悪くなってきたらオイルを塗ってみる
動きが悪くなってくると、ファスナーに布が引っかかりやすくなります。
その場合は、オイルを少量塗ってみるのも手です。
元々のファスナーに付いた加工のせいで動きが悪い場合もあるため、あまりにも噛むようであれば修理業者に相談してみてもいいでしょう。
ファスナーを閉めても開いてしまう時の対処方法
ファスナーのトラブルは、噛んでしまうだけではありませんよね。
閉めても閉めても開いてしまう状態になったことはありませんか?
ここでは、閉まらなくなったファスナーの直し方をご紹介します。
用意するもの
閉まらないファスナーの修理に用意するものは、ペンチです。
ファスナーが閉めても開いてしまう理由は、スライダーでエレメントを上手く挟めていないからです。
緩んだスライダーをペンチで調整し、ファスナーを直していきます。
ファスナーを閉めても開いてしまう時の対処の手順
それでは、具体的な手順を見ていきましょう。
- スライダーを上下に動かしてみる
- 効果がなければ、スライダーをペンチで挟む
- ペンチでスライダーを少しずつ締める
- スライダーを動かす
まずは、スライダーを上下に動かしてみます。
ペンチを使わなくても何度か上下すると直る場合もありますよ。
スライダーが動かない場合は、ペンチで締めていきます。
力を入れすぎるとスライダーが壊れてしまうので、はじめは軽い力で挟んでください。
ペンチでスライダーを少しずつ閉めて、エレメントをしっかりと挟めるようになればOK。
何度か試してもうまくいかない場合は無理をせず、専門家に相談してみてください。
噛んだファスナーは焦らず対処しよう
ファスナーのトラブルは日常生活でよく発生してしまうものです。
噛んでしまったファスナーは自宅で対処することも可能なので、ぜひ今回ご紹介した方法を試してみてくださいね。
自力では直せなさそうな場合は、無理せず修理業者に相談しましょう。
また、ファスナーがついたアイテムは日常生活で丁寧に扱うことで、トラブルを防ぐことも可能です。
ファスナーのトラブルを起こさないためにも、雑に扱わないようにしましょう。