高級ダウンとプチプラダウン、どんな違いがあるの?


 

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ダウンジャケットの中には、1着数十万円するような高級ダウンから1万円を切るような“プチプラダウン”まで、さまざまな価格帯のものがあります。両方とも同じダウンジャケットなのに、なぜ価格差が生じるのでしょうか。
ここでは高級ダウンとプチプラダウンの違いについてご紹介します。

 

高級ダウンとプチプラダウン、それぞれの特徴&違いは?
高級なものやプチプラなものに限らず、ダウンジャケットと呼ばれるものの生地の中には水鳥のダウン(羽毛)やフェザー(羽根)が使用されています。しかし価格の幅が広く、どのような違いがあるのか疑問に思われる方も多いのではないでしょうか?
さっそく、それぞれの特徴や違いをみていきましょう。

ダウンの価格や「フィルパワー」が違う

ダウンジャケットにはグース(ガチョウ)やダック(アヒル)などの羽毛が使用されます。グースよりもダックのほうが安価なため、プチプラのダウンジャケットには安価なダックダウンが使われる場合が多いです。

高級ダウンの場合は最高級のグースが使用されることがほとんどで、羽毛の膨らみ具合を示す「フィルパワー」が高いのが特徴です。

フィルパワーは高ければ高いほど空気を抱き込んで保温する力があるとみなされます。高級ダウンには600~700以上の高フィルパワーダウンが使われることが多いです。

ダウンとフェザーの割合が違う

ダウンジャケットには、弾力をキープしたりダウンボールの潰れを防いだりする目的でフェザー(羽根)が配合されます。
フェザーは全体の1割程度が理想とされていますが、高級ダウンの場合はこの理想的な割合に近い配合でダウンとフェザーがミックスされていることが多いです。

プチプラダウンにはフェザーの割合を増やしたものが比較的多くみられます。これは、フェザーのほうが低コストだからです。

洗浄や精製、縫製や生地の機能性の違い

グースやダックなどをダウンジャケットに加工する際、洗浄・精製をして汚れを落とします。高級ダウンでは、この工程に時間と手間をかけるため、ニオイが生じにくくなっています。
また、高級ダウンでは「ダウンジャケットの縫製がていねい」「生地そのものに付加機能をプラスしたものが多い」といった特徴もあります。製品作りの過程で手間がかかっている分、高価になるというわけです。
 

どんな高級ダウンでも、着用方法しだいで効果がイマイチになる?
ダウンジャケットの着用方法を間違えると、たとえ高級ダウンであってもあたたかさを感じにくくなります。
ダウン本来の性能を引き出すには「肌着」「中間着(トップス)」「アウター(ダウンジャケット)」と重ね着をすることがポイントです。こうすることで空気の層が生まれ、寒さを感じにくくなります。

肌着には吸湿速乾性のあるレーヨンやウールなどを使用したものがおすすめです。アウトドアシーンでダウンを着用する場合は、重ね着を意識して服を選んでみましょう。
 

高級ダウンとプチプラダウンを使い分けてみよう!
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高級ダウンは素材や縫製がていねいで、長持ちさせやすいのが大きなメリットです。
ただし最近では、プチプラダウンの中にも十分暖かく、高品質なものが増えています。
寒い場所へお出かけするときは高フィルパワーの高級ダウンで、近所へ散歩にいくときはプチプラダウンで……というふうに、上手く使い分けてみるのもおすすめです。

また、ダウンジャケットは定期的にお手入れをするのが何よりも大切です。「高級ダウンで質がいいからお手入れはいらないはず」「プチプラダウンだから、傷んでもよい」と手入れをしないままだと、傷んで着られなくなってしまうこともあるのです。
シーズンの終わりにはダウンクリーニングに出して、汚れをリセットしてから保管するようにしましょう。

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