お気に入りのTシャツを着ようとしてクローゼットから出したら、カビが生えていた!
このような経験をしたことのある方は意外と多いのではないでしょうか。しかし、どうしてTシャツにカビが生えてしまうのか、詳しい理由をご存知の方は案外少ないはず。
そこで今回はTシャツにカビが生えてしまう理由や、カビが生えてしまったときの対策方法をご紹介します。
Tシャツに生えるカビの原因には、「生地に付いた汚れ」と「湿気」が大きく関わっています。
人の体から出る皮脂・垢・汗といったタンパク汚れは、カビのエサとなります。Tシャツを一度着てから洗わずにクローゼットにしまった場合や、洗濯が不十分で生地の繊維の奥に汚れが残っていた場合、カビが繁殖しやすくなるのです。
また、カビは気温が高く、ジメジメした場所が大好きです。特に梅雨の時期は、換気が不十分な場所でTシャツを保管しているとすぐにカビが生えることも。
カビを防ぐには、換気をおこない、常に清潔な状態で保管することが大切だといえますね。
Tシャツに生えるカビには、主に「白カビ」「黒カビ」の2種類があります。
このうち白カビについては、色が薄くカビ取りをすれば目立ちにくくなるでしょう。しかし、黒カビは色素が濃いため、完全には落としきれないことも。
カビが生えてしまったときに素早く対処できるよう、それぞれの基本的なカビ取り方法を把握しておきましょう。
白カビの落とし方
白カビがほんの数か所生えてしまった程度であれば、干して乾燥させてからブラシで落とし、消毒用エタノールをスプレーして叩き拭きすれば簡単に取れるでしょう。
その後は洗濯機で洗って、完全に干せば目立たなくなります。
ただし、全体に白カビが回ってしまった場合は、Tシャツを漂白したほうが安心です。
酸素系漂白剤を40~50℃のお湯に溶かし、30分ほどTシャツをつけ置きしましょう。漂白剤の量はパッケージに記載されているとおりに薄めて使ってくださいね。
また、全体に白カビができている場合、カビの胞子がクローゼットやタンス内の衣類にも移っている可能性があります。他の衣類も選択し、収納場所をアルコールで拭いて徹底的に消毒しましょう。
黒カビの落とし方
黒カビは色が濃いため、カビの中でも特に厄介です。対処としては、白カビのときと同じく酸素系漂白剤とお湯でつけ置きをして、洗濯機にかけます。
よりカビ取り効果をアップさせるなら、酸素系漂白剤と同量の重曹をプラスするのもおすすめです。重曹には消臭効果もあるので、カビ臭さを消すのにも一役買ってくれますよ。
ちなみに、白いTシャツの場合は「塩素系漂白剤」でつけ置きする方法も。塩素系漂白剤の割合は、お湯1Lに対し10mlです。酸素系漂白剤のときと同様に30分ほど漬け置きをすると、カビ部分の色が薄くなっていきます。
塩素系漂白剤は手荒れしやすいのでゴム手袋を使ってくださいね。また、酸性洗剤と混ぜると有毒なガスが発生するため、必ず単独で使用しましょう。
酸素系漂白剤も塩素系漂白剤も、生地によっては使用できない場合があります。かならずTシャツの洗濯表示を見て、使ってもよいかどうかを確認してからカビ取り作業に入ってくださいね。
Tシャツに付いたカビは時間が経つほど落としにくくなります。見つけ次第早目に対処をすれば、軽い程度で済むでしょう。また、「一度でも着たらきちんと洗って乾かす」「定期的にクローゼットの換気や除湿をする」といった、カビ予防対策も忘れないようにしてくださいね。