ウールのセーター、自宅でシミ抜きは可能?


 

ウールのセーターというと「デリケート」「家庭でケアしにくい」というイメージが強いものです。
そんなウールのセーターにもし“シミ”が付いてしまった場合、自宅でシミ抜きをすることはできるのでしょうか?
ここではウールのセーターのシミ抜き方法や、シミ抜きの際の注意点をご紹介します。

ウールのセーターはシミ抜きできる? その方法は?

ウールのセーターの洗濯表示を見て、「水洗い可」「洗濯機の使用可」と書いてあるものであれば、自宅でシミ抜きが可能です。シミ抜きの際は生地の縮みを防ぐため、衣類用の中性洗剤(おしゃれ着洗い洗剤)を使いましょう。

シミ抜き前の下準備

食べ物の汚れ(固形物)が付着している場合は、ティッシュなどでつまんで取っておきます。
このときこすってしまうと汚れが繊維の奥に入るため、こすらないように気を付けましょう。

また、飲み物や調味料などの液体が付いてしまった場合は、タオルで吸い取っておきます。
汚れが付いてから時間が経つとシミが残りやすくなるので、汚れが付いたら早めに取ることが大切です。

洗濯機で洗えるウールセーターのシミ抜き

洗濯機で洗えるセーター(ウォッシャブル加工をしたものなど)のシミ抜き方法を見ていきましょう。

<用意するもの>
・衣類用の中性洗剤
・タオル数枚
・歯ブラシ
・洗濯ネット
・平干しネット

<手順>
1.セーターのシミができた部分に中性洗剤をかける
2.セーターを裏返しにし、シミ部分の下にタオルを敷く(シミ汚れとタオルが接するようにする)
3.裏側から歯ブラシで軽くたたきながら、タオルに汚れを移す
4.洗濯ネットに入れて弱水流で洗濯
5.風通しの良い日陰で平干しし、乾燥させる

手洗いでウールセーターのシミ抜き

手洗いの場合も洗濯機を使うときと同様で、シミ部分に洗剤を塗って裏から叩き、タオルに汚れを移します。

一旦水もしくはぬるま湯(30℃以下)ですすいだら、たらいなどに水を張り、中性洗剤を溶かしてセーターを押し洗いしましょう。
洗剤残りが出ないようすすいで脱水したら、日陰で平干しにすればOKです。

ウールのセーターのシミ抜きで注意したい点は?

天然繊維であるウールには「縮みやすく伸びやすい」という特徴があり、とてもデリケートです。
40℃以上の熱いお湯で洗うと縮みの原因になってしまうので、必ず水かぬるま湯で洗うようにしましょう。
型崩れを防ぐため、干すときは平干しや人型ハンガーなどを使い、生地が伸びないように工夫するのも大切です。

また、アルカリ性の洗剤や漂白剤、蛍光増白剤の入っている洗剤を使うのもNGです。生地の縮みやごわつきの原因になってしまうので、中性洗剤でやさしく洗ってあげましょう。

ちなみに、洗えるセーターであっても“洗いすぎ”には要注意。シミ抜きを繰り返すと生地の傷みや縮みにつながることがあります。
シミ抜きを2回おこなっても汚れが落ちない場合は、クリーニング店に相談したほうが賢明です。

ウールセーターのシミ抜きは「やさしく洗う」が鉄則!
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近年はウォッシャブル加工を施し、水洗いのできるウールセーターも増えてきました。とはいえ、水洗いを避けるよう明言されているセーターも少なくありません。

自宅でケアできないセーターや、型崩れが起きるとイヤなものに関しては、クリーニングのプロにお任せすることをおすすめします。大切なセーターの傷みを防ぎながらシミ抜きをしてもらえますし、ふっくらとした手触りに仕上げてくれますよ。

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