ウールコートの正しいシミ抜き方法とは?


 

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冬の外出に頻繁に活躍するウールコート。うっかり飲み物などをこぼしてしまい、すぐにクリーニングに出せないときや、小さなシミが付いてしまったときなども、おうちでしっかりとシミ抜きをしておきたいですよね。
しかし、ウール素材はデリケートなので、シミ抜きのやり方を間違えると、大切なコートを台無しにしてしまうこともあります。
そこで今回は、ウールコートの正しいシミ抜き方法のポイントと注意点を、ウール生地の特性と合わせて紹介していきます。

 

ウールコートの特性
ウール生地は、羊の毛を織ったものなので、保温性や弾力性があるいっぽうで、型崩れが起きやすいという弱点があります。また、水に濡れると縮んだり風合いが変わってしまうこともあり、特に40℃以上のお湯は縮みの原因となりやすいので注意が必要です。
ウール生地のなかには、デリケートな織り方がしてあるものや、カシミヤなど他の素材が織り込んであるものなど、おうちでシミ抜きができないものもありますので、必ず洗濯表示を見て「水洗いできる」マークがあるかどうかを確認しましょう。
ウールコートのシミ抜き方法とコツを紹介

1.汚れを大まかに取り去る

シミがついてしまったとき、まずはティッシュなどで汚れのかたまりをつまみ取りましょう。水分のみの場合は、タオルやハンカチでポンポンと押さえて水分を取ります。ゴシゴシとこすると汚れが広がってしまうので注意しましょう。

2.洗剤をつかって汚れを落とす

シミ部分の裏側にタオルを敷き、別のタオルを濡らして中性洗剤を含ませ、シミの部分を表から軽く叩いてなじませましょう。タオルに汚れが移ったら、きれいな部分に変えて繰り返します。油汚れの場合は30℃程度のお湯を使用し、決して力を入れてゴシゴシこすらないように注意しましょう。

3.洗剤を拭き取る

きれいにすすいで固く絞ったタオルで、シミの部分をトントンと叩いて洗剤を取り除きます。洗剤が残るとシミになってしまう可能性もあるので、しっかりと叩き込んで洗剤をふき取りましょう。

4.タオルドライする

乾いたタオルを表裏両面から押し当てて、しっかり水分を取り去る。タオルが湿ったら乾いている部分に変えて、水分が付かなくなるまで繰り返しましょう。

5.風通しのいい場所に干す

タオルドライが終わったら風通しのいい場所に干しておきましょう。型崩れを防ぐためにも、平干しや厚みのあるハンガーに掛けて干すのがおすすめです。直射日光が当たると変色してしまう可能性もあるので、風通しのいい半日陰に干しましょう。

ウールコートのシミ抜きで注意したいこと
デリケートなウールコートを型崩れや風合いを損なわずシミ抜きするためには、洗い方がとても重要です。
蛍光剤や漂白剤入りの洗剤は使わず、洗剤はおしゃれ着洗い用のウール素材に適したものを使用しましょう。また、生地が縮んだり、固くなったりしないように、決して力を入れてこすったりもんだりしないこと。やさしく叩いて落とすのがポイントです。
水につける部分はシミがついてしまった部分だけに留め、長時間水に漬け置きするのも控えましょう。
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シミが思うように落ちないとき、大きなシミができてしまった時などは、おうちでシミ抜きをすると、せっかくのコートが台無しになってしまうこともあります。そんな時は、決して無理せず、クリーニングに出すようにしましょう。
また、おうちでシミ抜きをした場合も、シーズンが終わりには必ずクリーニングに出し、見えない汚れまでしっかりと落とすことを心がけましょう。

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